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カート

カートが空です

「CFB/CHICK FLICK BAKE」- 世田谷代田 -

今回のAPPLE TREEは、小田急線・世田谷代田駅から徒歩50秒の場所にある「CFB/CHICK FLICK BAKE」さん。

APPLEBUMスタッフも、昼食やお客様との会食でたびたび利用させていただいていたお店です。

店内の装飾や流れている音楽に触れるたび、「もしかすると、話の趣味が合うのでは?」と勝手ながら親近感を抱いていました。

いつ訪れても店内は賑わっており、なかなかゆっくりお話を伺う機会がありませんでしたが、今回思い切ってインタビューをお願いしたところ、快くお受けいただけることに。

お話を伺ったのは、店主の“マー君”さん。

お店の成り立ちから、音楽との出会い、世田谷代田という街との縁まで、たっぷりと聞かせていただきました。




・お店を始められたのは、いつ頃なんですか?

「CFB/CHICK FLICK BAKE」のスタートは2016年です。
現在の世田谷代田に移ってきたのは、ちょうどコロナ禍だった2022年で、それ以前は、豊島区・東長崎で営業していました。お店そのものは今年で10年目を迎えることになります。」




・お店を始められた経緯について教えてください

「大学4年の時に1年間休学し、ワーキングホリデーでカナダ・バンクーバーに住んでいました。
出発直前に訪れた美容室で、後に大きな転機となる友人・しんちゃんと出会い、現地バンクーバーで再会します。

帰国後は大学を卒業し、大学院へ進学。
同時期に、美容室で出会った友人(しんちゃん)たちが経営する会社の飲食店で、2店舗目の立ち上げを手伝うことになったんです。

その経験を通じて、店をつくるだけでなく、魅力をきちんと届けるためには販促の知識や経験が必要だと実感し、卒業後は新卒で広告会社へ就職し、3年間勤務しました。
広告会社を退職した後は、将来自分の店を持つことを見据え、飲食の現場で本格的に経験を積み始めました。」

カフェ、ヴィーガンカフェ、バー、ハンバーガーショップ——。

業態を問わず現場に立ち続け、フードコーディネーターやフードデザイナーのアシスタント、ケータリング会社での仕事も並行しながら、とにかく昼夜問わず働いて"経験値"を積み重ねる日々だったという。

「経験値を上げるため、ジャンルを問わず現場に立ち続ける日々。
その後、星付きレストラン出身のシェフが手掛けるイタリアンで、料理の基礎を学びました。」

さらに、『SATURDAYS SURF NYC 」のカフェプロデュース等を手がけている、フードディレクターの浅本充さんのアシスタントとして勤務。
料理だけでなく、空間づくりや店全体の見せ方についても学びます。

「その後、新代田のラーメン店「BASSANOVA」などで働きながら開業資金を貯め、2016年に「CHICK FLICK BAKE」をオープンしました。」



料理はどのように学ばれたんですか?

「お店をやろうと思ってから、本格的に修業を始めました。
最初に入ったのはカフェチェーンです。
本当に店長たちがみんな優しくて、人手が足りない店舗があると、“ヘルプに行ってくれ”と声をかけてもらって、結果的に30店舗くらい回ったんです。
いろいろな店舗のやり方を見ることができたのは、すごく勉強になりました。」

さらに大きな影響を受けたのが、前述でもお名前が上がったフードプロデューサー・浅本充さんのアシスタントを務めた経験でした。

「料理だけではなく、どういう空間をつくるか。そこを一番勉強させてもらいました。」

その言葉を聞いて、店内に足を踏み入れた時に感じた“居心地の良い空気感”にも、すっと納得がいきました。


マー君さんと音楽との関係

マー君さんの音楽遍歴を辿ると、その入口は中学生の頃まで遡ります。

「中学生の頃、塾の合宿へ向かう車中のラジオで、2Pac ft. Dr. Dre and Roger Troutman の California Love が流れたんです。
「何これ!?」って衝撃を受けて。
それでお小遣いを貯めてCDを買いに行きました。
その頃って今みたいに調べられなくて、曲名も分からないから、ラジオで流れた時間をメモして、ラジオ局へ電話して曲名を教えてもらったりしていました。」

実は3歳からピアノを習っていたというマー君さん。
家庭ではMichael JacksonやDaryl Hall & John Oates が流れ、幼い頃から音楽は身近な存在だったそうです。

そんな環境で育ったからこそ、ラジオから流れてきた「California Love」との出会いは、それまでとはまったく違う衝撃だったのかもしれません。




レコードと出会ったお話も、かなり印象的でした。

「大学受験で、先に上京していた友人の家に泊まった時にその部屋にターンテーブルとレコードがたくさん置いてあって。
「何これ?」って。
受験勉強どころじゃなくなりました。(笑)

それまで好きで聴いていた曲を、自分で繋げてMIXが作れるっていうのが、本当に衝撃で。夢みたいな遊びだと思いました。
機材を月1万のローンを組んで購入して、バイト代は全額レコード、ミックステープに突っ込んでいました。(笑)」

大学の喫煙所で出会ったHIP HOP好きの先輩にレコード屋へ連れて行ってもらい、300円ほどの中古盤を教わりながら、少しずつ掘っていったそうです。

現在聴いている日本のアーティストについて伺うと、
「Dry EchoesのFKDさん、田中光さんはすごく好きですね。他にはJUMADIBA 、Lil Mafuyu 、GYW BAY DAGRさんの曲もよく聴きます。」

HIP HOPを入り口に、トラックの格好よさに惹かれ、ブラックミュージック全体へと興味が広がっていく。

マー君さんの中で育ってきた音楽の感覚が、今の店内に滲み出ているように感じました。




・お店のBGMについて

実は、最初から今のようにHIP HOPを流していたわけではないそうです。
オープン当初は、インディーポップを中心に流していたとのこと。

「きっかけは、浅本さんがお店に来てくれたこと。
お店がオープンしてからほぼ10年経った先月急にご来店してくださって。
それでなんか一個目標達成した気持ちになってかける音楽はインディーポップメインからもうちょっと色々好きにやっていこうかなって。
ミックステープを一気に買い漁りました!(笑)」




「それで一個、目標を達成した気持ちになった。」

その一言が印象的でした。

店内に流れる音楽が変わったのは、単なるBGMの変化ではなく、自分の"好き"をもっと素直に表現しようと思えたタイミングだったのかもしれません。

加えて、店内に置かれたアートや本の数々も、ほとんどがご自身で選ばれたもの。
以前アルバイトしていた日芸の学生さんが描いたイラストなど、人との縁の中で生まれたものも大切に飾られていました。

洗練されていながらも、作り込みすぎていない。
 そのバランスが、このお店の居心地の良さにつながっているのだと思います。





CFB/CHICK FLICK BAKEといえば、やはりチキンオーバーライス。
僕たちもこちらに来ると、つい頼んでしまう定番メニュー。
チキンオーバーライスは、実はお店を始めた当初から変わらず出しているメニューなのだそう。

今でこそチキンオーバーライスを出すお店は増えましたが、始めた頃はまだかなり珍しい存在だったそうです。

最初から“看板メニュー”として考えていたわけではなかったそうですが、結果的に今ではお店を代表する一皿に。

長く続けてきたからこその説得力、美味しさと満足感が幸せな気持ちにさせてくれます。





・この場所、世田谷代田を選んだ理由は?

「世田谷でお店をやるなら、この近くがいいなって思っていたんです。」

その気持ちが強くなったきっかけは、新代田のラーメン店「BASSANOVA」で働いていた時間だったそうです。
お店を出すための貯金をしようと、Instagramで見つけたスタッフ募集に応募。
そこでBASSANOVAの ”ヤナさん”と一緒に働く日々がとにかく楽しく、仕事終わりに飲みに行ったり遊んだりする時間も含めて、このエリアにどんどん愛着が深まっていったといいます。

そして、ちょうど移転のタイミングで出会ったのが、今のこの物件。




スタッフの太一さんにとっても、この場所は特別な存在です。

「実は今もタコス屋で働いていて、ここでは休みの日にアルバイトをしています。
居心地が良くて、本当にたくさん勉強させてもらっています。」

もともとは一人のお客さんとして通い始め、休日には毎週のようにハイボールを飲みに訪れていたそうです。

そんな"お気に入りのお店"が、気づけば働く場所になり、今ではお店を支える大切な存在に。

将来は自分のお店を持つことが目標だという太一さん。
人が人を呼び、そこから新しい挑戦が生まれていく。
CHICK FLICK BAKEには、そんな心地よい循環が自然と根付いているように感じました。


・最後に、これからの展望を教えてください

「今はまず、このお店をもっと良くしていきたいですね。しばらくは、この場所でしっかり根付かせていきたいと思っています。」


2店舗目や大きな展開を急ぐのではなく、まずは今あるこの場所を丁寧に育てていく。
その言葉にも、マー君さんらしい誠実さがにじんでいました。

食事が美味しい。
それだけでも十分に訪れる理由になる。
けれど、この場所にまた足を運びたくなる理由は、それだけではありません。

店内に流れる音楽。
本棚に並ぶ一冊一冊。
交わされる何気ない会話。

そのすべてに、マー君さんが積み重ねてきたカルチャーや人とのつながりが、自然と滲んでいます。

"空気感までデザインする。"

そんな言葉がぴったりなお店でした。

世田谷代田を訪れた際は、ぜひ一度足を運んでみてください。






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CFB / Chick Flick Bake 

〒155-0033 東京都世田谷区代田2-18-10 Nビル 1F 

アクセス:世田谷代田駅から徒歩50秒 

営業時間 : Lunch:12:00-16:00(L.O15:00)
       Dinner:17:00-21:30(L.O20:30) 
(定休日などの最新情報はInstagramをご確認ください) 

Instagram:https://www.instagram.com/cfbdaita/
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